宇宙の不死者

宇宙英雄ローダン・シリーズ〈10〉宇宙の不死者

宇宙の不死者 (ハヤカワ文庫 SF 128 宇宙英雄ローダン・シリーズ 10)

宇宙の不死者 (ハヤカワ文庫 SF 128 宇宙英雄ローダン・シリーズ 10)

  • 宇宙の不死者
  • 金星の危機

あらすじ

  • 宇宙の不死者

 ローダン一行はついに不死者の課題をすべてクリアし、人工惑星ワンダラーへたどり着いた。そこに待っていたのは種族の意識が統合された超越知性体”それ”だった。”それ”はローダンに細胞活性シャワーを与えたが、クレストとトーラに与えることは拒んだ。アルコン人にはかつてチャンスを与えたが、もはやその命運は尽きたというのだ。

  • 金星の危機

 地球に戻った一行は、地球では4年半の時が経っていたことを知る。ワンダラーへの旅のどこかで、時間の流れが歪んだのだ。長期に渡るローダンの不在の間に東ブロックでは革命が起こり、反〈第三勢力〉政府が樹立していた。革命政府は金星基地へ艦隊を送り、金星の古アルコン基地を奪取しようとしていた。
 一行は地球へ帰る間も惜しみ、金星へと急ぐ。技術力では圧倒するローダンたちだが、非常事態を前に完全封鎖状態となってしまった金星基地へアクセスするため、金星のジャングルへ降りることを余儀なくされる。

感想

 2,600巻、作中時間にして数千年経っても主人公が変わらない秘密は、”それ”からローダンはじめ主要登場人物が不死化処置を受けているからである。まずは62年ごとの細胞活性化シャワー、後に不死化手段は変遷していくけど、それはその時に。あれだけ苦労した果てに拒絶されたトーラとクレストの絶望はいかに!?
 不死者の次に、ジャングル惑星金星再びというギャップがローダンらしいよね……。それにしても、不在中の代理が変な行動しないように精神ブロックかけてたり、疲労困憊の中でジャングル行を強引に進めたり、ローダンはかなり無茶苦茶。こんな上司についていきたくないです……