2014年は世界文学とローダンの年
2014年を振り返ると、3, 4月の『けいおん!』漬け、5月SFセミナーでの世界文学との出会い、8月のペリー・ローダン通読会100巻突破あたりが大きな出来事でした。9月からは何をしていたのかと言われると……なにをしていたんでしょう?
世界文学振り返り
世界文学を読み始めたきっかけは、もちろんSFセミナーでの牧眞司さん、豊崎由美社長対談です。これまでにもセミナー、京フェスと何度も世界文学企画は聴いてきたんですが、なんとなくジャンルSFに固執して外に手を出してきませんでした。最近になってライトノベルもコミックも、面白ければなんでもよいじゃないかと懐が広くなってきた気がしていたので、ようやく世界文学に手を出してみることにしました。
世界文学の面白さは無差別級の面白さ、という牧さんの言葉通り、千差万別の手触りを楽しむことができました。特に印象に残った3作をあげてみます。
『百年の孤独』
百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)
- 作者: ガブリエルガルシア=マルケス,Gabriel Garc´ia M´arquez,鼓直
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/12/01
- メディア: 単行本
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オールジャンル・オールタイム・ベストですね。なんでもっと前に読んでおかなかったんだろう、とは思いません。いつ読んでも傑作ですから!
ローダンを100巻読むくらいなら、『百年の孤独』を20回読むほうがよっぽど有意義ですよ! でも自分はローダンも読む人生を選びます。
『わたしの物語』
- 作者: セサル・アイラ,柳原孝敦
- 出版社/メーカー: 松籟社
- 発売日: 2012/07/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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何を書いても社長が言っていたことに被ってしまうところが難点ですが、とにかく予想を外してくる奇妙な展開が味です。著者と同じ名前を持つ少女アイラの一人称語りですが、帯の煽り「アイラにご用心!」通り、彼女が曲者です。息をするように嘘をつく虚言癖に加えて、脈絡という概念がないかのようにあちこちへと飛びまくる脈絡のない語り、自分のペースなんてものは掴みようがなくアイラのペースに振り回されることになります。
冒頭で宣言された、修道女になるまでの物語ですら嘘っぱちというのが有名ではありますが、ここまで信頼できない語り手だと、冒頭が間違っているのか、そもそもそのあとに語られたことが全部うそで、本当にアイラは修道女になったのかすら分からなくなります。そんな混沌に振り回されるのが心地よい、とんでもなく不思議な作品でした。
『煙滅』
- 作者: ジョルジュペレック,Georges Perec,塩塚秀一郎
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2010/01
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 43回
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小説は楽しみ方も自由ですが、書き方、作り方も自由だ!
ビブリオバトルで本作を紹介してチャンプに選ばれたのも良い思い出です。
ペリー・ローダン通読会100巻突破記念企画
まるで昨日のことみたいですね。このブログでのエントリーもちょうど1個前ですし。
お盆休みをほとんどローダンに費やしたせいか、しばらく満腹でサボってしまったので、それからはあまり進んでいないのが問題です。まだアンドロメダに辿り着いてすらいない!
PR通読会では読んでいる巻の話が中心で、も著者の傾向とかは気にはしていてもしっかりと考えていたことがなかったので、自分にとっても記念企画はよい機会になりました。これからはサイクルも50巻(100話)構成になっていくので、それを機に記念企画をやっていきたいですね。
そういえば、学園ローダン企画なんていうのも設定だけ作っていました。
http://d.hatena.ne.jp/fujigawa/20140321
改めて読み返すと、原作の設定をうまく学園に変換してあって我ながらよくできているとは思いますが、いかんせん萌えに寄せることに失敗したので没です。作品としては向いてると思うんだけど、自分に萌えが書けない!
ローダンを100巻読むくらいなら、『百年の孤独』を20回読むほうがよっぽど有意義ですよ! でも自分はローダンも読む人生を選びます。
(大事なことだからry
ペリー・ローダン通読会100巻突破記念企画 作家別作風解析
ローダン100巻までを担当した6人の作家の作風について、登場順に紹介していきます。
作品のナンバリングは、日本版をベースに前半にa、後半にbをつけて表記しています。例えば35aは、35巻『アトランティス最後の日』前半「半空間に死は潜みて」を指します。
誰が何話を担当しているかということについては、昨日の記事を参考にしてください。
http://d.hatena.ne.jp/fujigawa/20140812
K. H. シェール
- 初出
- 1a「スターダスト計画」
- 担当作数
- 32話(〈第三勢力〉9話、〈アトランとアルコン〉8話、〈ポスビ〉7話、〈第二帝国〉7話)
記念すべきローダン第1話を担当したのは、プロット作家として初期ローダン・チームを率いたシェールです。最初から参加している割には担当数は4番目と振るわないのは、調整役としても多忙だったからでしょうか。
〈第三勢力〉サイクルでは、1a「スターダスト計画」で口火を切った他、5b「ヴェガ星域戦」で舞台を太陽系外に移した他、10a「宇宙の不死者」で超知性体"それ”と細胞活性シャワーを登場させ、ローダンが年齢を気にせず活躍し続ける下地を作るなど、展開を大きく動かす話を担当することが多いように思えます。
〈アトランとアルコン〉では、幕開けとなる25b「アトラン」において、シリーズではじめて一人称文体を導入しています。一話丸々アトランが一万年前の昔語りをするという異色作30b「アトランティス要塞」、35b「アトランティス最後の日」ももちろんシェールによるものです。
〈ポスビ〉サイクルにおいても、50b「超種族アコン」は別として、ほかの作品ではアトランによる一人称スタイルは引き継がれます。ローダン以外の一人称スタイルは〈第二帝国〉サイクルではUSOの二人のスペシャリスト、レミー・デンジャーとメルバル・カソムの二人の報告書が交互に並ぶという体裁に進化していきます。
ローダンの生みの親(?)ではありますが、一方で自分の担当ではローダン以外に積極的に焦点をあて、作品の世界を広げることに腐心していたという印象です。ひとり語りスタイルは他とひと味違い、毎回楽しんでいた記憶があります。
クラーク・ダールトン
- 初出
- 1b「《第三勢力》」
- 担当作数
- 52話(〈第三勢力〉18話、〈アトランとアルコン〉15話、〈ポスビ〉10話、〈第二帝国〉9話)
プロット作家だったシェールとともに初期ローダンを支えたのが、クラーク・ダールトンだといえるでしょう。2話目で登場して以来、200話まででの担当数は最多。2話連続で担当することも多く、シリーズのテンポを作っていきました。
ダールトン担当作最大の特長は、なんといっても荒唐無稽な大作戦です。
しばらくはアルコン帝国に勝ち目がないので、やられた体にして引きこもるんだ! と見ず知らずの惑星を地球に見立てる偽装作戦で〈第三勢力〉サイクルを締めくくった24b「地球替え玉作戦」、25a「地球死す」という一大作戦を展開したりと、いささか強引でも勢いのある作品が多くあります。また、グッキー、イルツ夫妻以外の未熟なネズミ=ビーバーたちが行方不明のローダンを探す冒険に出る95a「ネズミ=ビーバー遠征隊」、95b「ゲッコ提督」なんていうユーモラスな作品もいけます。
思わせぶりな単発設定を出しては、忘れた頃に回収するといった芸当もやってのけます。16b「無限への散歩」で登場した、銀河間を孤独に旅する古種族バルコン人が次に登場したのは、63b「影たちの攻撃」でした。また、未来へ精神を飛ばせるという魅力的な超能力を持ちながら、4a「宇宙からの侵略」(マール)で表舞台から退場していたエルンスト・エラートを〈アトランとアルコン〉サイクルのドルーフ禍では重要人物として復活させ、〈ポスビ〉サイクルでも70b「死者、死すべからず」で活躍させるなど、自分の担当作以外にも目を配って、活用できるものは何でも使ってシリーズを盛り上げてくれました。
整合性は多少無視してでも迫力を重視する展開に、数十話越しの伏線回収と、超長編スペース・オペラであるペリー・ローダンのイメージ形成に一番近いのがダールトンでした。
クルト・マール
- 初出
- 3a「非常警報」
- 担当作数
- 49話(〈第三勢力〉16話、〈アトランとアルコン〉13話、〈ポスビ〉11話、〈第二帝国〉9話)
担当数ではダールトンに迫る2位のマールですが、豪華キャストをふんだんに使った大作好みのダールトンに対して、無名俳優を発掘して低予算ながら丁寧な作品が中心となり、好対照な二人となっています。
15a「宇宙商人スプリンガー」、15b「パルチザン、ティフラ―」は、シリーズで初めてローダン以外を主役に立てた作品です。若きホープ、ティフラ―候補生を中心とするアカデミーの若者たちが淡い恋心やらプライドやらに頭を悩ませながら、スプリンガー相手の絶望状況を打開していく異色作でした。
ローダンたち中心メンバーの関与が薄いところで進む物語は、〈アトランとアルコン〉サイクルでのグレイ・ビースト流刑囚や、〈ポスビ〉サイクルでの宇宙社会開発援助部隊「第三課」の活躍などにつながっていきます。艦隊やミュータント部隊の助けなしで頑張る「一般テラナー」を描いているので、なんだかんだでローダン頼りな他の作品とは違った冒険譚が楽しめます。とはいえ、グレイ・ビーストには実は艦隊の密かな手助けがあったり、「第三課」もスーパー・ロボットのミーチ・ハニガン軍曹が無双して終わる展開が多かったりというのは、そこはやはりローダン的なのかもしれません。
W.W.ショルス
- 初出
- 3b「ミュータント部隊」
- 担当作数
- 4話(〈第三勢力〉4話)
ショルスは第1サイクルで4話書いただけでローダン・チームを離脱してしまいましたので、語ることは多くありません。
ただ、ショルスが担当した3b「ミュータント部隊」は、その後のローダンの活躍の原動力となったミュータント部隊が文字通り誕生した作品。内実は、ほとんど誘拐同然に集めるんですが、放射線の影響でポジティブなミュータントが誕生したという設定上、メンバーの中心となるのは日本人。有名なタコ・カクタを始め、奇天烈な名前の日本人が多く登場しますが、どうもショルスが日本の電話帳を参考につけたようなことがドイツ本国のサイトにかいてありました。また、ここで同時に財布の紐を握るホーマー・G・アダムスも登場しています。
http://www.perrypedia.proc.org/wiki/W._W._Shols
クルト・ブラント
- 初出
- 17b「裏切り者レヴタン」
- 担当作数
- 35話(〈第三勢力〉2話、〈アトランとアルコン〉10話、〈ポスビ〉12話、〈第二帝国〉11話)
ブラントは〈第三勢力〉サイクルでも2話担当してはいるものの、主に〈アトランとアルコン〉以降で活躍しています。
本筋に積極的に係るようなサイクル・ゲストを上手く使うのがブラントの特徴でしょう。34a「シリコ第五衛星での幕間劇」で登場したローダンとトーラの息子、トマス・カーディフはその後2つのサイクルにわたってローダンを苦しめ、「テラナーの最大の敵はテラナー」という言葉を知らしめました。
その後は〈ポスビ〉サイクルのヴァン・モデルス、〈第二帝国〉サイクルのティル・ライデンと、個性的な科学者をローダンのもとで活躍させています。二人ともサイクルのカギを握る人物だけあって、69a「銀河への強襲」や88b「最後の一分」など、あわや太陽系帝国滅亡かというギリギリの展開も多いです。
ダールトンが技術は敵から奪う他力本願超展開派だとすれば、ブラントは解決策はテラナーの頭のなかにある自力超理論派と言えそうです。
ウィリアム・フォルツ
- 初出
- 37b「戦慄」
- 担当作数
- 27話(〈アトランとアルコン〉4話、〈ポスビ〉10話、〈第二帝国〉13話)
フォルツは、現在ハヤカワ文庫SF版が訳されている辺りにプロット作家を担当した重要人物です。〈アトランとアルコン〉サイクルでは4話のみ担当、〈ポスビ〉サイクルから積極的に関わっていきます。
デビュー作37b「戦慄」は、ドルーフとアルコン帝国の板挟みにある太陽系帝国がぎりぎりの綱渡りをしている銀河情勢などどこ吹く風で謎のミュータントがオタマジャクシ級の宇宙船を乗っ取っていくというホラーじみた不可思議な作品でした。ここのメンバーは46b「秘密使命モルク」にも再登場しますが、そのほかの作品でフォルツが出す登場人物は、その話限りの使い捨てが多いような印象です。
かと言って、マールのように独自路線ばかりというわけでもなく、〈第二帝国〉サイクル後半のプロフォス編では、90b「仮借なき敵」を始め、プロフォスにさらわれたローダン一行の苦難を最も積極的に担当しています。
独自路線とメイン・ストーリーをバランスよく担当してきた作家と言えそうです。
H.G.エーヴェルス
- 初出
- 99b「最後の砦」
- 担当作数
- 1話(〈第二帝国〉1話)
エーヴェルスのデビューはプロフォス編の締めくくりでした。いきなりそんな重要なところを任されるだけのキャリアがあったのでしょうか? 100b-150aまで100話構成となる〈島の王たち〉サイクルでは25話を担当と、これから活躍していく作家です。
総括
ローダンが大いなるマンネリと呼ばれながらも(本国でも通じるんでしょうか?)50年以上にわたって連載が続いていることの一つの理由に、個性豊かな作家がそれぞれの持ち味を活かしつつ全体としてストーリーを紡ぐシステムが上手く働いていることがあるんだと思っています。
振り返ってみると、プロット作家のシェールがサイクルを方向付け、ダールトンとブラントがそれぞれのやり方でストーリーを忠実に進めるところに、マールとフォルツが独自路線で世界に広がりをもたせるというように、役割分担が出来上がっているのがよくわかります。
大型新人エーヴェルスを加えて迎える第5サイクル〈島の王たち〉からは1サイクル100話構成と長さも倍になりますが、さてどんな展開を見せてくれるでしょうか*1。
*1:170巻までは一度読んでるんですけどね
ペリー・ローダン通読会100巻突破記念企画 作家別傾向概略
twitterで淡々と続けてきた #PR通読会 が1年半ちょっとで100巻に到達しました。そこで、これまでやろうやろうと思いつつ放置していた、作家ごとの傾向をまとめてみようと思います。
個々の作品の感想や、サブタイトル中の頻出語解析などはtogetterにまとめてあるので、興味がある方はそちらも見ていただければ。
ペリー・ローダン通読会1〈第三勢力〉
http://togetter.com/li/705371
ペリー・ローダン通読会2〈アトランとアルコン〉
http://togetter.com/li/705381
ペリー・ローダン通読会3〈ポスビ〉
http://togetter.com/li/705389
ペリー・ローダン通読会4〈第二帝国〉
http://togetter.com/li/705396
ペリー・ローダン通読会外伝1 サブタイトル形態素解析とか
http://togetter.com/li/705527
150巻までは自炊してPDFになっているし、サブタイトル&著者のデータもまとめてはありますが、100巻突破記念なので、今回は100巻までの内容を扱います。ローダンは本国ドイツの2冊分を1巻に合本していますので、例えば1巻前半(本国1話)を1a、後半(本国2話)を1bと表記することとします。ということで、今回の取り扱いは1a(1話)から100b(200話)までです。
ローダンは、プロット作家と呼ばれる一人が展開の大枠を決め、それを元に複数の作家が共作するシステムをとっています。まずは、100巻まで200話を、どの著者が何話担当したか見てみましょう。
著者 | 担当話数 |
---|---|
クラーク・ダールトン | 52 |
クルト・マール | 49 |
クルト・ブラント | 35 |
K.H.シェール | 32 |
ウィリアム・フォルツ | 27 |
W.W.ショルス | 4 |
H.G.エーヴェルス | 1 |
さらに、199話4サイクルのサブタイトルを、担当著者ごとに色分けしてみました。
ダールトンとマールの2人でほぼ半分、残りをブラント、シェール、フォルツの3人が書いています。ショルスは極初期に4作書いただけで消えてしまいました。エーヴェルスは99bと登場が遅く1話のみの担当ですが、100bからの〈島の王たち〉サイクルでは25話を担当するなど、今後活躍していきます。
各サイクルの冒頭をシェールが必ず担当しているのは、シェールがプロット作家だったからだと思われます。冒頭に限らず、シェールの担当回にはそのサイクルにとどまらない長期的に重要なものが多いような気がします。その代わりなのか、最初から参加している割には担当作数ではダールトン、マールに後れを取っていますね。
一方、サイクルの締めはダールトン、フォルツ、ブラント、ブラントとばらばらでした。
時々同じ作者が続くことがあると思っていましたが、きちんと見てみると、〈第三勢力〉〈アトランとアルコン〉、〈第二帝国〉サイクルは同じ作者が連続して担当した話がそれぞれ20, 21, 22話と、4割近くになります。3話連続したのは〈アトランとアルコン〉サイクルでダールトンが1回やっているだけでした。一方、〈ポスビ〉サイクルではブラントが2話連続担当を2回しているだけ。さらにいえば、〈ポスビ〉サイクル前半のアコン編では一回も作者が連続していません。この時期に何かあったのでしょうか?
担当作数をサイクルごとに分けてみると、活躍時期がずれていたりはしますが、大きな偏りなくまんべんなく担当が振られている印象です。一人に過度な負担をかけずにチームワークでやっていくのが、週刊で40年以上続いている秘訣なのかもしれません。
と、今日はここまで。明日はそれぞれの作家がどんな話を書いてきたのか、思い出せる限りで分析します。
ローダン版『レッドスーツ』の世界での処世術
レッドスーツ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)のネタバレあり!
ジョン・スコルジーの『レッドスーツ』は素晴らしくバカバカしい傑作でした。本作の元ネタは〈スター・トレック〉でしたが、残念ながら新旧劇場版と、シャトナーの書いたスピンオフ、角川スニーカー版〈ヴォイジャー〉くらいしか分からないので、TVシリーズ特有のチープさというのは想像で補うしかないのでした。
でも、我々には想像で補わなくてもいい週刊スペースオペラがある!
ということで、ある日自分がローダンの世界でキャストをやっているらしいと気づいた時に身を守る処世術を考えてみました。
ローダンの場合、旗艦ごと全滅という可能性もあるので、旗艦に乗ってしまったら主要キャラクターと任務に出なくても危険はうなぎのぼりです。自称ヒューマニストのローダンが率いる艦隊では比較的人命は大切にされますが、もちろん戦争では旗艦以外もさっくり沈められますので、旗艦以外の死亡率が極端に低いとも思えません。また、民間人として地上で暮らすという選択肢も、アコン人の卑劣な陰謀やホルンシュレッケ禍で惑星表面の生物ごと消え去るというリスクからは守ってくれません。
絶望的に見えるローダン世界ですが、生き延びたいなら、スタトレにはなくて(?)ローダン・シリーズにはある抜け道を目指すのがお勧めです。
その道とは、すなわちサイクル・ゲスト(筆者命名)になることです。ローダンが12.5~50巻の「サイクル」という単位で大きな物語を形成しているのは有名な話ですが、それぞれのサイクルにはたいてい重要な役割を果たすゲストが登場します。ゲストたちは当然ドラマチックな展開や、時には死ぬより目に遭いつつも、殆どの場合はサイクルの最後まで生き抜いて表舞台から引退することになります。
サイクル・ゲストにはいくつかの特徴がありますので、積極的にそうした行動や立場を選び取っていくのが、ローダン世界で生き延びるコツといえるでしょう。ここでは、お勧めの選択肢を挙げてみます。
主要キャラのいないところで仲間と大活躍する
いつまでも同じ顔ぶれでは飽きるからなのか、主要キャラをほとんど出さずに一連のエピソードが展開されることがローダン・シリーズには少なからずあります。特殊な組織に所属することでこのルートに入りやすくなる傾向もありますが、それ以外の方法でもいけないことはないので、比較的間口の広い選択肢だと言えるでしょう。
ただし、このルートに入るためには最低でも相棒、できれば4,5人のチームがそれぞれの技能を最大限活かすことが重要ですので、ぼっちの人は諦めましょう。
科学者になる
ローダンの世界では、科学者はかなり優遇されます。科学者だけで構成される探索船〈エクスプローラー〉シリーズに乗れば、少なくとも軍艦よりは高い生存率が期待できるでしょう。特に、複数の分野に秀で、いざとなったら医者が無理やり眠らせない限り何昼夜でも働き続けるほど研究熱心で、同僚からは胡散がられるほど突飛な理論を次々に繰り出す科学者なら、サイクル・ゲストのチケットはもう手の中にあるも同然でしょう。アカデミーに入るくらいから準備をしなくてはいけないというネックがありますが、自分のキテレツっぷりに自信があるなら目指してみるのも手です。
ただし、このルートの場合、やり過ぎは禁物です。あくまで目の前のサイクルにだけ重要な研究をするべきです。下手に基幹技術の開発なんかをしてしまうと、タイミングによっては細胞活性装置を授けられて、相対的不死者としてサイクルを越えてローダンと行動をともにしなくてはならなくなる恐れがあります。
- ポスビ・サイクルのヴァン・モデルス
- ロボット心理学者、専門外の生物学でもアイディアをガンガン出していく積極性がある。
- ブルー・サイクルのティル・ライデン
- 粘液質で周りの評価は低いが、いつの間にか自分の求めるようにプロジェクトを動かしてしまう。朝食の時間はローダン相手だろうと仕事を断る。
あなたもサイクル・ゲストになろう
どうでしょう、どちらも狭き門ですが、救国の英雄となった上に一連の物語が終われば表舞台から引き下がりひっそり暮らせる(?)サイクル・ゲスト、もしローダンの世界に迷い込んだら、貴方も目指してみませんか?
学園英雄ペリー・ローダン(初期設定)
twitterでトーラはツンデレだし、クレストは執事っぽいし、今ならローダンをアニメ化してもいけるんじゃないか、というポストを見かけたので、前々から考えていたミュータント部隊がとある研究学園都市にいたらネタと組み合わせてみることにしてみた。
美女トーラはツンデレお嬢様だし、老科学者クレストは執事ポジション。現代的解釈はいくらでも可能。日本人のミュータントたちは微妙だが。RT hiibuki 〈宇宙英雄ローダン〉シリーズ、日本でアニメにしないかな。オーバーテクノロジーを手にした主人公が、独立国家を建設し、地球統一。
— 伊吹秀明 (@hiibuki) 2014, 3月 18
ところで、トーラがツンデレなのは誰もが首肯するところだと思うけど、クレストは長身痩身な外見はともかくとして執事というのはちょっと人類の友にそぐわないんじゃないかしらん。属性としては、ツンデレのトーラのほかに、ドジっ子アンネ、幼女ベティに淫獣グッキーと、それなりに揃うね。第三生徒会編として、2クール分の内容紹介も構想中だけと、とりあえず大まかな設定を先に。
ストーリー
外界から隔絶された片田舎にある太陽系学園は、長く続く三大生徒会の対立が最終局面を迎えようとしていた。学園崩壊の危機が迫る中、外界に活路を見出そうとそれぞれの生徒会は伝承にうたわれる隣村、月村への到達競争を始める。新発明の自転車レースに勝ったのは、西側生徒会精鋭のペリー・ローダンと仲間たち。彼らはそこで、見たこともない巨大な乗り物と異人に出会う。彼らこそ、数多の学園を支配する大アルコン学園の生徒たちだったのだ。
ローダンとアルコン学園生徒会長の妹、トーラの出会いが、すべての学園の未来を変える!
登場人物
太陽系学園第三生徒会首脳部
三大生徒会の争いで崩壊間際の学園を救うため、ローダンが設立した第四の生徒会。でも名前は第三生徒会。
- ペリー・ローダン
- 太陽系学園西側生徒会探検部の優秀な部員。灰色の瞳に引き締まった長身。状況の変化に瞬時に対応する姿から「瞬間切り替えスイッチ」と称される。大アルコン学園の科学部部長クレストの援助を受け、「第三生徒会」を設立、太陽系学園生徒会統一に乗り出す。
- トーラ
- 大アルコン学園生徒会長の妹。目的を失って無気力化した学園を離れて、勢力外に新たな発見を求める探検部を率いる。片田舎の太陽系学園とその生徒たちを馬鹿にする態度をとる一方で、ローダンの大胆なやり方には困惑している様子も。
- クレスト
- トーラとともに探検隊を率いる、アルコン学園科学部部長。ローダンこそ、無気力化して自滅の道を歩む大アルコン学園の後を継ぐ存在だとして、協力を惜しまない。
- レジナルド・ブル
- ローダンと一緒に月村へ行った探検部部員。赤い剛毛、お腹周りは豊満。豪放磊落な性格で、ローダンに率直にものを言える唯一の存在。第三生徒会設立後はローダンの副官として人間関係の調整に駆け回る。通称ブリー。
- アラン・D・マーカント
- 西側生徒会社会部部長。西側生徒会の安全を担う立場にありながら、ひそかにローダンの理念に賛同し、協力する。
- フレイト
- 探検部の後輩。ローダン独立に慌てた西側生徒会が月村に派遣され、アルコン学園の乗り物を壊してしまう。性格、体格がローダンにそっくりで、第三生徒会加入後は、何かと外回りの多いローダンに代わって学園を預かることも。影が薄い。
- コンラッド・デリングハウス
- フレイトと一緒に月に行った探検部の後輩。元気が取り柄で、ローダンについて回っては細々とした雑用をやっつける。
- ホーマー・G・アダムス
- 学園の会計をちょろまかして謹慎処分を受けていたところをローダンに助けられた不良。第三生徒会会計として、クレストからもらった知識をちらつかせて、学園中の部活を第三生徒会に転向させる。禿を気にしている。
太陽系学園超能力部部員
過去の生徒会闘争の結果、様々な突然変異を有する生徒が太陽系学園に通っている。ポジティヴな変異を遂げた生徒たちのためにローダンが立ち上げた超能力部は、学園統一だけでなく、将来大アルコン学園に対抗するためにも強力な手勢となる。とある研究学園都市流に、レベル1-5に分類される。特例でレベル6も存在する。
なお、ローダンはレベル1の弱いテレパス能力者なので、残念ながら幻想をぶち殺せない。
主要どころだけで20人くらいいる気がするので、適当に抜粋する。
- ジョン・マーシャル
- ある日、食堂で暴れだそうとする不良生徒の行為を未然に防いだことで超能力が発覚したテレパス。超能力部部長として、個性豊かなメンツをまとめ上げる。レベル3。
- エルンスト・エラート
- 時間と空間を渡り歩けるテレテンポラリア、人の精神に入り込んで支配することもできる。バランス・ブレイカーなせいか、たいてい誰も知らないどこかをほっつき歩いていて出番は少ない。レベル6。
- イワン=イワノヴィッチ・ゴラチン
- イワンとイワノヴィッチという二つの人格が一つの巨体に住み着いていて、いつも一人でけんかをしている。目からビームは出ないが、見たものを大爆発させることができる。レベル5(第4位相当)。
- キタイ・イシバシ
- 日本寮出身のヒュプノ(暗示能力者)。一人に徹底的に暗示をかけるのも、千人単位でだますのもお手の物。レベル5(第5位以上)。
- グッキー
- 廃校に住み着いていた巨大なネズミとビーバーの合いの子のような謎の存在。モフモフ。テレパス、テレキネシス、テレポーターの三重能力者で、有り余る力を悪戯に注ぎ込む学園のマスコット。レベル5(ランク外)、CV金朋。
- ベティ・タウフリー
- 幼女。優秀なテレパス兼テレキネシスで、飛び級して学園に。世話役の先輩が学園を裏切ろうとすると、容赦なくぶちのめす冷酷さも。レベル4の中でも上位。
- タコ・カクタ
- 超能力部部員には、日本寮出身者が多いが、その中でもとくに有名な部員。第三勢力に真っ先に加入した最古参のテレポーター。レベル4。
- ラス・ツバイ
- アフリカのジャングルで猛獣に襲われた際に超能力が発現したテレポーター。肌が黒いというだけで、どこの学園に行っても化け物扱いされる。本当は気持ちのいい好男児なのに。レベル4。
- フェルマー・ロイド
- 何かとツキのないテレパス兼探知能力者。レベル4。
- アンネ・スローン
- 愛されドジっ子テレキネシス。よく失敗はするし、危機に陥って周りに助けられたりする。サークラ姫の素質がありそう。頑張ってレベル3から4に。
- ラルフ・マルテン
- 人の見てるもの、聞いてるものを見聞きできるテレオプティカー。ベティが好きなロリコン。レベル2。
外の学園
太陽系学園統一を果たした第三生徒会の面々が出会う他校の生徒たち。統制のゆるんだ大アルコン学園も、かつて支配下に置いていた学園の独立運動に手が付けられない。
- 大アルコン学園
- 数多の学園を従える伝統の大学園の栄華も昔のこと。名門に驕りコネ入学を繰り返してきた結果、今や授業中もソシャゲに明け暮れる無気力生徒の集まりに過ぎない。
- IVs服飾学園
- トーラたちの通信を聞きつけて最初に太陽系学園にやってきた勢力。大アルコン学園辺境で好き勝手しているガラの悪い学園。変装が得意で、在校生と入れ替わって学園に混乱を引き起こす。
- トプシダー爬虫類学園
- トーラたちの通信を聞きつけたが、フォックスハンティングが苦手で隣町のベガ学園に殴り込みをかける間抜けな連中。
- アラス医療専門学校
- 医療の名門校だが、陰湿な生徒が多く、新興勢力の太陽系学園から治療費を巻き上げようとする。
2013年まとめ
もう、すっかり年一回の更新になりました。
去年は139冊と冊数だけは一昨年より増えましたが、うち48冊がローダン、他もライトノベルの再読とかコミックが多くて、純粋な昨年新刊はほとんど読めてないのが現実です。少ない中では、『皆勤の徒』、『誰に見しょとて』は読めたのは幸い。あと、『Gene Mapper』の藤井太洋さんも面白い方なので今後の作品も読んでいきたいところです。
去年は、Kindle paperwhite (2012)でコミック一気読みを覚えて、Nexus7 (2013)の高解像度で更に加速した年でした。去年一年で、それまでの合計よりコミック読んだんじゃなかろうか。あと、自炊PDFを読むのもすっかりKindleからNexus7に変えてしまいました。e-inkで眼が疲れないということ以上にNexus7の高解像度の方が文字が読みやすかったのと、容量を気にしなくてもいいのが良いですね。Kindleも2013で反応速度が上がったということですが、とりあえずはNexus7を使いながらe-ink側の一層の技術向上を待つ感じになりそうです。
2013年の読書メーター
読んだ本の数:139冊
読んだページ数:34750ページ
ナイス数:93ナイス
死をはこぶ船 (ハヤカワ文庫 SF 438 宇宙英雄ローダン・シリーズ 71)の感想
生徒の珍訳をあとがきで全国に晒す教授……
読了日:12月31日 著者:クルト・マール,クルト・ブラント
ローリン来たる! (ハヤカワ文庫SF― 宇宙英雄ローダン・シリーズ 70)の感想
訳者あとがきでローダンの話をしてるだと!?
読了日:12月9日 著者:ウィリアム・フォルツ,クラーク・ダールトン
銀河への強襲 (ハヤカワ文庫 SF 430 宇宙英雄ローダン・シリーズ 69)の感想
あとがきは久し振りのスキー紀行。月山で山スキーとか、楽しそう!
読了日:12月7日 著者:クルト・ブラント
孤独の監視哨 (ハヤカワ文庫 SF 426 宇宙英雄ローダン・シリーズ 68)の感想
また夢あとがき。この訳者、人が嫌いすぎるだろ。
読了日:11月30日 著者:クラーク・ダールトン,クルト・マール
誰に見しょとて (Jコレクション)の感想
表題どおりの化粧は誰のためという話から始まって、トントン拍子に人体の境界から人類論まで飛翔していく菅浩江節の凄まじさ。
読了日:11月25日 著者:菅浩江
六花の勇者 4 (スーパーダッシュ文庫)の感想
手の内明けたみたいだが、どうするのか。
読了日:11月24日 著者:山形石雄
テラフォーマーズ 6 (ヤングジャンプコミックス)の感想
どうも人の価値観、思想に500年後感がないのがなあ。
読了日:11月24日 著者:橘賢一
エヴァブラックの砲 (ハヤカワ文庫 SF 420 宇宙英雄ローダン・シリーズ 67)の感想
今回のあとがきは、岩駆けしてたら股間に鉄の棒を引っ掛けて転倒した話。痛そう……
読了日:11月10日 著者:ウィリアム・フォルツ,K.H.シェール
蒼き鋼のアルペジオ 08 (ヤングキングコミックス)の感想
アニメ版は原作と違うという話をよく聞くので読んでみたら、確かに別物ですね。メディアにあわせてうまくやってもらえれば。
読了日:11月10日 著者:ArkPerformance
蒼き鋼のアルペジオ 7巻 (ヤングキングコミックス)
読了日:11月9日 著者:ArkPerformance
蒼き鋼のアルペジオ 06 (ヤングキングコミックス)
読了日:11月9日 著者:ArkPerformance
蒼き鋼のアルペジオ 05 (ヤングキングコミックス)
読了日:11月9日 著者:ArkPerformance
蒼き鋼のアルペジオ 04 (ヤングキングコミックス)
読了日:11月9日 著者:ArkPerformance
蒼き鋼のアルペジオ 03 (ヤングキングコミックス)
読了日:11月9日 著者:ArkPerformance
蒼き鋼のアルペジオ 02 (ヤングキングコミックス)
読了日:11月9日 著者:ArkPerformance
蒼き鋼のアルペジオ 01 (ヤングキングコミックス)
読了日:11月9日 著者:ArkPerformance
生体ロボット、ポスビ! (ハヤカワ文庫SF―宇宙英雄ローダン・シリーズ 66)の感想
ローダンは誤字が多いという若者の手紙に対して、原作はもっと酷いんだとあげつらう訳者。
読了日:11月4日 著者:クルト・マール,クルト・ブランド
惑星フラゴの囮 (ハヤカワ文庫 SF 412 宇宙英雄ローダン・シリーズ 65)の感想
訳者あとがきなんて日本特産だし、書かなくてもいいはずなんだけど、編集と読者に怒られるから仕方なく書いてるという訳者。この人に年10冊コンスタントに訳させるようにした編集の人偉いな。
読了日:11月4日 著者:クラーク・ダールトン,クルト・ブラント
超空間からの殺人鬼 (ハヤカワ文庫 SF 409 宇宙英雄ローダン・シリーズ 64)の感想
今更だけど、前巻の後半からサイクルがプチ替わってたっぽい? アコンサイクルは実質半年25話か。
読了日:10月27日 著者:クルト・マール,ウィリアム・フォルツ
帝国の騎士 (ハヤカワ文庫 SF 405 宇宙英雄ローダン・シリーズ 63)の感想
大ロボット脳の破壊で、本当の意味でアルコン・サイクルが終わったんじゃないかな。そして、余りにあっさりとしたヒロインの死!
読了日:10月20日 著者:K.H.シェール,クラーク・ダールトン
円環少女 しあわせの刻印 (角川スニーカー文庫)の感想
本編Kindle化まだー?
読了日:10月13日 著者:長谷敏司
A=1の破壊工作者 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF 宇宙英雄ローダン・シリーズ〈62〉)の感想
ドイツ誌のインタビュー続き。原作は先まで読まずに訳してると明言。だから誤訳が……
読了日:10月13日 著者:ウィリアム・フォルツ,クルト・ブラント
皆勤の徒 (創元日本SF叢書)の感想
おどろおどろしい世界観が宮崎駿映画のイメージで再生される。
読了日:10月12日 著者:酉島伝法
トカゲたちの遺産 (ハヤカワ文庫 SF 397 宇宙英雄ローダン・シリーズ 61)の感想
ドイツのペリー・ローダン・マガジンでインタビューを受けた訳者。ローダンについてどう思うかと訊かれ、職業翻訳家ですからと返してるんだが……
読了日:10月12日 著者:クラーク・ダールトン,クルト・マール
破滅への種子 (ハヤカワ文庫 SF 389 宇宙英雄ローダン・シリーズ 60)の感想
エッセイネタが無くなったのか、タイトル予告だけで済まそうとして編集部に拒否られた挙句、作品中の誤植を指摘する訳者。訳の段階で直すという発想はない。
読了日:10月2日 著者:ウィリアム・フォルツ,K.H.シェール
惑星アツゴラの奇病 (ハヤカワ文庫 SF 386 宇宙英雄ローダン・シリーズ 59)の感想
前巻で、エッセイパートとあとがきパートの区切りについて悩んでましたが、今回はエッセイパートしかやらないことで解決していましたね。
読了日:9月22日 著者:クラーク・ダールトン,クルト・マール
惑星サオス包囲作戦 (ハヤカワ文庫 SF 382 宇宙英雄ローダン・シリーズ 58)の感想
あとがきからエッセイへの遷移にはいつも困るというが、あなた直前2巻は業務連絡以外エッセイだったじゃないですか。
読了日:9月16日 著者:ウィリアム・フォルツ,K.H.シェール
バアロル教団の秘密 (ハヤカワ文庫 SF 374 宇宙英雄ローダン・シリーズ 57)の感想
一切作品に触れなかった前巻では物足りなかったか、訳者あとがき(承前)でひたすら飛行機の話。最後の三行で事務連絡は、2,6月は休刊ということのみ。
読了日:9月14日 著者:クルト・マール,クルト・ブラント
オクル星の虜囚 (ハヤカワ文庫 SF 371 宇宙英雄ローダン・シリーズ 56)の感想
ついに訳者あとがきで作品のことを一切書かなかった! でも、まだ「訳者あとがき」で通してるのね。
読了日:9月11日 著者:クラーク・ダールトン,クルト・ブラント
Gene Mapper -full build- (ハヤカワ文庫JA)の感想
再読終了。生物屋とは全く違った視点で描かれた生物学のヴィジョンは、何度読んでも新鮮。
読了日:9月9日 著者:藤井太洋
機巧少女は傷つかない11 Facing "Doll's Master" (MF文庫J)の感想
シャル可愛いよシャル(強い)
読了日:9月8日 著者:海冬レイジ
ヒットマン1の感想
犬溶接マンの活躍はこれだけですか!?
読了日:9月3日 著者:ガース・エニス
テラフォーマーズ 5 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)の感想
糸があっても、紡績できなきゃ旗なんて作れないんじゃなかろうか。あと、1巻で飛ぶ人なんていたっけ?
読了日:8月19日 著者:貴家悠,橘賢一
know (ハヤカワ文庫JA)の感想
ほぅ。
読了日:8月14日 著者:野崎まど
プラズマの怪物 (ハヤカワ文庫 SF 354 宇宙英雄ローダン・シリーズ 52)の感想
今回は「あとがき部」4行、「おしゃべり部」2ページ強。ところで、後半の「グリーンホーン」ってなにかと思ったら、未熟者とかの意味なのね。
読了日:7月28日 著者:クルト・ブラント,ウィリアム・フォルツ
テスト宇宙艦事故発生! (ハヤカワ文庫SF―宇宙英雄ローダン・シリーズ 51)の感想
50巻で死んだクレストを51巻のあとがきで悼む。理由は忘れてたから。さすがにひどくないか……。なお、50巻の訳者あとがきでは、山遊びにうつつを抜かして刊行が一月遅れちゃいました、と報告していた。
読了日:7月25日 著者:クラーク・ダールトン,クルト・マール
超種族アコン (ハヤカワ文庫 SF 342 宇宙英雄ローダン・シリーズ 50)の感想
サイクルの変わり目。130年間ローダンを第一執政官に据える太陽系帝国の政治は……
読了日:7月22日 著者:ウィリアム・フォルツ,K.H.シェール
危うし惑星トラムプ! (1979年) (ハヤカワ文庫―SF 宇宙英雄ローダン・シリーズ〈49〉)の感想
サイクル残り話数あと三話というところで、前半でまとめにかかったかと思いきや、後半でいきなり新勢力を投入するブラント先生! ドルーフとかもう過去の存在なんですね。
読了日:7月20日 著者:クルト・ブラント
虚無への探索 (ハヤカワ文庫 SF 334 宇宙英雄ローダン・シリーズ 48)の感想
不可視の敵にアンティと、なかなか印象的な敵が立て続けに登場してきたけど、アルコンサイクルあと2巻しかないんだが……
読了日:7月14日 著者:クラーク・ダールトン,K.H.シェール
ガガガ文庫 されど罪人は竜と踊る1 Dances with the Dragons(イラスト完全版)の感想
くどいくらいの書き込みがしんどい。
読了日:7月13日 著者:浅井ラボ
闇に潜む敵 (ハヤカワ文庫 SF 328 宇宙英雄ローダン・シリーズ 47)の感想
いくら頽廃したからって、一万年間冷凍睡眠してた人を起こしたほうが現代人より使えるってどういうこと……
読了日:7月6日 著者:クルト・マール,クラーク・ダールトン
秘密使命モルク (ハヤカワ文庫 SF 324 宇宙英雄ローダン・シリーズ 46)の感想
この年は8巻刊行で最高記録、次の年から2,6月休みの年10巻大勢が確立するらしい。そして、ついに訳者あとがきにスキーエッセイ登場。40歳になっての初体験は、一人で山登って降りてきたとか。よく死ななかったな……
読了日:7月6日 著者:クラーク・ダールトン,ウィリアム・フォルツ
アトランの危機 (1978年) (ハヤカワ文庫―SF 宇宙英雄ローダン・シリーズ〈45〉)の感想
ローダン最大の敵はローダン! 訳者あとがきはエッセイ2ページの後に業務報告4行。
読了日:7月3日 著者:クルト・ブラント
ドルーフ艦隊襲来!―宇宙英雄ローダン・シリーズ44 (1978年) (ハヤカワ文庫―SF)の感想
この段にもなって、まだ「訳者あとがき」なのが意外。
読了日:6月29日 著者:K.H.シェール
権力への鍵 (ハヤカワ文庫 SF 304 宇宙英雄ローダン・シリーズ 43)の感想
一万年前の王子がふらっと現れて正当性を主張したら通っちゃう大帝国。
読了日:6月25日 著者:クラーク・ダールトン,K.H.シェール
六花の勇者 3 (スーパーダッシュ文庫)の感想
ファンタジー要素が肝なミステリーは作者のさじ加減でどうとでもなるから成立しないのよね。
読了日:6月25日 著者:山形石雄
六花の勇者 2 (スーパーダッシュ文庫)の感想
化かし合いが双方通ってるのが良い構図。とはいえ、変奏は味付けだからいいんであって、変奏が主題になっちゃうと期待とは違うのですよ……。
読了日:6月23日 著者:山形石雄
六花の勇者 (スーパーダッシュ文庫)の感想
変則ものかー。
読了日:6月23日 著者:山形石雄
ガガガ文庫 人類は衰退しました8(イラスト完全版)の感想
なんか違う。もっと、現代との結びつきは緩やかであって欲しかった。
読了日:6月22日 著者:田中ロミオ
テラフォーマーズ 4 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)の感想
能力発現する間もなく散っていった先代か……。
読了日:6月19日 著者:貴家悠,橘賢一
アルコンの兵士狩り (ハヤカワ文庫SF―宇宙英雄ローダン・シリーズ 42)の感想
40巻の訳者あとがきに書くべきこと忘れてたから、42巻に載せるね(テヘッ)って、あとがき欄自由すぎるだろ。
読了日:6月18日 著者:クルト・ブラント,クラーク・ダールトン
擬装の銀河ゲーム (ハヤカワ文庫 SF 290 宇宙英雄ローダン・シリーズ 41)の感想
唐突に挿入された世代宇宙船の話が楽しい。
読了日:6月17日 著者:クラーク・ダールトン,クルト・マール
一九八四年 (ハヤカワepi文庫)の感想
10年以上ぶりに再読したけど、思ったより感想は変わらなかった。社畜社会だとは言い得て妙。
読了日:6月17日 著者:ジョージ・オーウェル,高橋和久
核地獄グレイ・ビースト (ハヤカワ文庫 SF 283 宇宙英雄ローダン・シリーズ 40)の感想
散々引っ張った流刑惑星グレイ・ビーストがこんな幕引きというのは、ちょっともったいない気がする。
読了日:6月11日 著者:クルト・マール
還らぬトーラ (ハヤカワ文庫 SF 278 宇宙英雄ローダン・シリーズ 39)の感想
シリーズ屈指の怖い表紙。ローダン百科で次のサイクルのネタバレしてるんだが……。
読了日:6月8日 著者:クラーク・ダールトン,クルト・ブラント
赤い宇宙の対決 (ハヤカワ文庫 SF 270 宇宙英雄ローダン・シリーズ 38)の感想
今回のローダン百科「水星」「金星」「火星」「木星」以上!
読了日:6月6日 著者:K.H.シェール,クラーク・ダールトン
バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)の感想
読んだ風っていうのもある意味スキルの一つだよねー。神林さんの直球っぷりが羨ましい。
読了日:6月5日 著者:施川ユウキ
よつばと! 12 (電撃コミックス)の感想
何故か涙が出てきた。
読了日:6月5日 著者:あずまきよひこ
三人の裏切り者 (1977年) (ハヤカワ文庫―SF 宇宙英雄ローダン・シリーズ〈37〉)の感想
後のプロット作家、フォルツ登場。25才でローダン・チームに入ったファンダム出身の若手(1937年生まれ)。
読了日:6月1日 著者:ウィリアム・フォルツ,クルト・マール
アウリゲルからの使節 (ハヤカワ文庫 SF 257 宇宙英雄ローダン・シリーズ 36)の感想
訳者あとがきで山登りエッセイきたー!
読了日:5月26日 著者:クルト・ブラント,クルト・マール
アトランティス最後の日 (ハヤカワ文庫 SF 249 宇宙英雄ローダン・シリーズ 35)の感想
アトランティスが沈んだのは、ドルーフの侵略のせいだったんだよ!!!
読了日:5月21日 著者:クルト・マール,K.H.シェール
UNDER GROUND MARKETの感想
藤井太洋の描く世界は、現在から変容する途上で、そこに生きる人たちも現在と地続きというのが、じぶんには食い足りない。もっと先のビジョンを見せてほしい。
読了日:5月18日 著者:FujiiTaiyo
サターン・デッドヒート (ハヤカワ文庫SF)の感想
古き良き、素晴らしき宇宙SF。
読了日:5月15日 著者:小隅黎,高林慧子,グラントキャリン
よつばと! 11 (電撃コミックス)の感想
ツインテールあさぎ!
読了日:5月10日 著者:あずまきよひこ
よつばと! 10 (電撃コミックス)の感想
これ我が家でやってたらめちゃくちゃ説教されて終わってるよな―ってことばかりだけど、このとーちゃんだからこそ、このよつばもいるんだな。
読了日:5月10日 著者:あずまきよひこ
よつばと! 9 (電撃コミックス)の感想
やんだって小岩井家になにしに来てるんだろう?
読了日:5月10日 著者:あずまきよひこ
よつばと! 8 (電撃コミックス)の感想
小岩井家楽しそうだな―。
読了日:5月8日 著者:あずまきよひこ
よつばと! 7 (電撃コミックス)の感想
しまうー始め、レギュラーじゃない人たちまで優しすぎて泣けてくる。
読了日:5月7日 著者:あずまきよひこ
マルドゥック・スクランブル(7)<完> (少年マガジンコミックス)の感想
大今版でも、やっぱりクライマックスはブラック・ジャックだった。
読了日:5月6日 著者:大今良時
消えた生命の星 (ハヤカワ文庫 SF 240 宇宙英雄ローダン・シリーズ 34)の感想
62年ごとのどたばた騒ぎの始まり始まり。
読了日:5月4日 著者:クルト・ブラント,クルト・マール
よつばと! (6) (電撃コミックス)の感想
よつばはつよいなー。
読了日:5月2日 著者:あずまきよひこ
時空大脱出! (ハヤカワ文庫SF―宇宙英雄ローダン・シリーズ 33)の感想
巻末百科事典がミュータント特集に。みんな30才で細胞活性化シャワー浴びたのか。
読了日:4月30日 著者:クラーク・ダールトン,クルト・マール
時の牢獄 (1977年) (ハヤカワSF文庫―宇宙英雄ローダン・シリーズ〈32〉)の感想
あとがきによれば、32巻で6年ということなので当初は刊行ペース遅かったんだな。あと、ローダンを1巻から読むことを強く勧める訳者……
読了日:4月29日 著者:クラーク・ダールトン
Gene Mapper -full build- (ハヤカワ文庫JA)の感想
感想はちょい整理してから。
読了日:4月29日 著者:藤井太洋
テラフォーマーズ 2 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)の感想
あれだけ多様な昆虫でも、そんなに大きなのがいないのにはそれなりの理由があると思うんだが……。
読了日:4月29日 著者:貴家悠,橘賢一
テラフォーマーズ 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)の感想
なぜ人が行く必要があるのかがさっぱり。
読了日:4月29日 著者:貴家悠,橘賢一
2012年まとめ
2012年は時の車輪通読会に始まり、ペリー・ローダン通読会に終わった一年でした。
〈時の車輪〉については大半が再読でしたが、以前とは全く違うところで楽しめたりと、自分の読み方の変遷にも気付かされる面白い体験になりました。4部以降はかなり退屈な部分が多かった記憶がありましたが、今読むと女性陣の掛け合いが面白いのなんの。ひたすら笑いながら読んでいるうちに、無事通読しきれました。
ローダンも170巻までは再読になるので、まだまだ先は長いです。初期は設定が固まっていなかったのか、後の話と矛盾するところも散見されて、それはそれで新しい発見ですね。まあ、そんな細かいことを気にしていたらマルペなんてやってられません。
2012年のベストは、文句なしに『BEATLESS』(長谷敏司)でした。世界観、問題提起から物語展開まで、いずれも一級。
それにしても、もうちょい新刊も読んだほうがいいと思います、自分でも。
2012年の読書メーター
読んだ本の数:119冊
読んだページ数:37429ページ
ナイス:92ナイス
感想・レビュー:116件
月間平均冊数:9.9冊
月間平均ページ:3119ページ