楽園の知恵 あるいはヒステリーの歴史

  • 病室にて

第一章 診断

  • いかにして夢を見るか
  • 夜明け、彼は妄想より来る
  • 召されし街
  • いつか、僕は

第二章 症状

第三章 諸例

  • 中華風の屍体
  • 踊るバビロン
  • 演歌の黙示録

第四章 療法

  • 或る芸人の記録
  • 憑依奇譚
  • 逃げゆく物語の話
  • 付記・ロマンス法について


 異形コレクションはアンソロジーなので、肌に合わないような作品があっても次に来るのは肌に合うかもしれないわけである。きつい坂の後には緩い坂が来るかもしれない。そういう意味では、牧野修オンリーの短編集はきつい上り坂しかないわけで、結構しんどかった。
 傾向としては、「インキュバス言語」や「演歌の黙示録」のような馬鹿馬鹿しくもスケールの大きな話は結構読めた。