少しは丹野忍のことも覚えてあげて下さい

 未だに現在のグイン・サーガ絵師は末弥純だと思っている人が少なくないみたいで、あまりに可哀想なのでついカッとなって書いてみる。


 現在グイン・サーガの表紙を描いているのは丹野忍です。


 とりあえず、グイン・サーガの歴代絵師は以下の通り。

  • 加藤直之 1979年9月〜1984年12月 正篇1〜19 外伝1〜5 (5年4ヶ月、24冊)
  • 天野喜孝 1985年1月〜1997年5月 正篇20〜56 外伝6〜9 (12年5ヶ月、41冊)
  • 末弥純 1997年7月〜2002年12月 正篇57〜87 外伝10〜16 (5年6ヶ月、38冊)
  • 丹野忍 2002年10月〜2008年9月現在 正篇88巻〜122巻現在 外伝17〜21 (6年目、41冊)

 そんなわけで、末弥純から引き継いで既に6年、担当期間も冊数も末弥を超えたのに、意外と認知されていない悲劇の絵師が丹野忍です。というか、来月の新刊で天野を抜いて担当冊数トップなんですね。天野が12年かけて担当した冊数を6年強で抜くって、最近刊行ペース上がってると思ってはいたけれど、まさかかつての2倍とは。

星の葬送―グイン・サーガ〈88〉 (ハヤカワ文庫JA)

星の葬送―グイン・サーガ〈88〉 (ハヤカワ文庫JA)

 正篇での末弥が担当した最後(上)と、丹野が担当した最初(下)の巻*1。どっちもナリス。そう言う目で見れば確かにタッチは違うのだけど、リアルタイムで追っていた人ですら気がつかないほどに、スムーズな交代劇だった。当時は立ち読みでストーリーを追う程度だった自分も、3巻ぐらい気づかなかったし。

豹頭王の苦悩―グイン・サーガ〈122〉 (ハヤカワ文庫JA)

豹頭王の苦悩―グイン・サーガ〈122〉 (ハヤカワ文庫JA)

 最新刊の丹野。多分シルヴィア。100巻辺りから、末弥とは差別化ができている気がする。表情とか、色遣いとか。


 いや、人前でグインとかローダンの話ばかりするのは、芸風としてもいい加減うざいんじゃないかと思っているんです、マジで。

*1:丹野は『ヤーンの時の時』の前に刊行された外伝『宝島(上下)』が最初の担当