境界線上のホライゾンI〈上〉

 川上稔は〈CITY〉から『パンツァーポリス1935』、〈AHEAD〉から〈終わりのクロニクル〉(全巻)を読了済み。この時点で、川上稔の世界の作り方が大嫌いだったし、その手法は本作でも続いていた。
 世界のありようからして、戦うことが前提というのは強引すぎやしないか? 終クロでは一つの世界を形作る概念そのものが、明らかに戦闘にしか使い道がないものだったりと無茶苦茶で、そこでかなりげんなりした。今回も世界の終わり間近だというのに、多少とも真相に近づいたらしい人物は解決の鍵を八つの武器に託して世界にばらまくという謎行動。お前ら戦いたいだけちゃうんか?
 I〈上〉というわりに武蔵勢だけでも大量に登場人物を投入した結果、特に主人公周りで印象が薄くなって、終クロの佐山・御言のようなカリスマが感じられないのは残念。その辺は下巻移行に期待しましょう。

 ところで、〈AHEAD〉と共通する設定、固有名詞が沢山出てきて意外に感じたんですが、〈CITY〉との関連はどうなんでしょう? いかんせん投稿作品の『パンツァーポリス』だけでは世界の全貌が見えてないので。教えて、詳しい人!


*本当につまらないだけなら最初から読まないので、わざわざ買ってまで読んでることを考えたら……これは全てツンデレ発言なのかもしれなかったり、本音でしかなかったり……。