輝くもの天より墜ち

 慣れない長編で、どれだけ読者の気を惹くべきか距離感がつかめてない、という印象を特に中盤で受けた。生き生きとした登場人物たちそれぞれに結末が用意されているのはさすがだけど、女侯爵に対して作者の愛がなさすぎる。
 確かに面白いのだけど、それ以上にもっと短くできたよな、という感想が強いのは中短編作家としての性か。


 本筋とは関係ないですが、献辞のラクーナ・シェルドン博士に遊び心を感じますね。