ワールドコン・レポート

展示企画


 詳細なワールドコン・レポートを、とも思いましたが、メモのつもりで書いた文章だけで膨大になってしまったので、そちらを適当に編集するだけにしておきます。

初日

 展示企画の設営をしにいったのだけど、会場の準備が出来てなかったり、作業が想像以上に大変だったりで、結局オープニングの時間にまでかかったので見に行く。

 とにかく印象的だったのは柴野拓美さん。ファンの中のファンという言葉がふさわしい溢れる人徳に、全身から発散する喜び。柴野さんのための大会、と言っても過言ではないんじゃなかろうか。

二日目

 ゼミ合宿のため参加せず。

三日目

 ゼミ合宿二日目は高尾登山とかだったので、ごねて開始十分で下山。

 先日アナウンスしたSFファン交流会の企画になんとか間に合う。
 日本人はJ/EJ(日本語/バイリンガル)企画を求めてさまよっているとかで、予想以上の大入り。逆に海外の方は5人ほどだったのは、公式HPに企画の紹介がいっさいなかったせいじゃないかしらん。
 直前になって半徹夜で作ったせいか、スライドにはミスがちらほら……。申し訳ありませんでした。
 飛び入り通訳のid:catalyさんの通訳もあって、見事バイリンガル企画として成功しました。多謝。


 英語企画「ファンタジーにおける宗教」を覗くも、ナチュラルな英語は思ったより聞き取るのがしんどいし、内容もどうも日本人的感覚と違うようだったので、5分で抜けて、Cafe Scifi+tiequeへ。メーヴェの実物を作って飛ばしてる、というid:hachiyaさんの話がめちゃくちゃ面白かった。


 ヒューゴー賞授賞式も忘れかけてたけど遅れて聴きに行く。入ったらウルトラマン・ショーやっててビビる。思わず隣の人に会場を間違えてないか訊いてしまったけど、よく見たら相手は円城塔だった。
 司会はヒカル・スールーことMr.カトーことジョージ・タケイ大森望。劇場版でしかスタトレには触れてないですが、それでも生スールーには感動。
 事前に台本があった割には通訳がひどかった。大会中最低レベル。もっとも、id:catalyさんがいらっしゃってなかったら、最悪ファン交企画は自分だったかもしれないのですが……。

四日目

 スター・ウォーズ企画気付かなかった! 長野剛も来てたのに!
 グイン・サーガを読んでる→ろくでなし
 ローダンも読んでる→もっとろくでなし
 とかどこかで言われてしまったようだけど、実は小説版スター・ウォーズも百冊以上読んでるのでした。長野剛の美麗な表紙は、本国でも人気で公式HPに使われるほど。ぜひ見たかった。


 現実には、ハードSFの楽しみを覗いたあと、梶尾真治の朗読会へ行く。せっかくのワールドコンですから。クロノス・ジョウンターの新作らしいけど、よく考えたらカジシン読んだことなかったわ……。本人の読み方も棒読みっぽい。日本には朗読文化ないからな。


 星雲賞授賞式。
 頭と中盤に別件の贈呈などが挿入される。冒頭は許せなかったけど、中盤の柴野拓美賞はよかった。
 国内長編、『日本沈没 第二部』は論外としてあとはどれがとっても納得、とか思ってたら第二部だったという落ち。
 海外長編で『移動都市』がとったのは意外だった。ジュヴナイル的に受け取っていたし、周りでもそこまで大きな話題になってたとは思わなかったのだけど。いずれにせよ、面白いから許せる。フィリップ・リーブの手紙を詝編集”した担当編集者の小浜徹也さんが笑える。というか、いつものまんまだけど。全体に長め長めだったから助かったけど、勝手に切っていいんですか……。移動都市は続編が年内に出るそうで、期待。


 チャン・インタビューを聴きに。
 稀代の語り手に期待をしていたのだけど、話すのは苦手なようでつっかえつっかえ同じことを二回も三回も繰り返す。通訳が情報量そのままでまとまっていてよかった。寝落ちしたけど。
 質疑応答でシンギュラリティは信じない、と答えた時に拍手喝さいだったのは結局なんだったんだろう? シンギュラリティって、発想以前に作品としての出来が足を引っ張っているような気がする。


 飲み会の席で年齢世界というものをやりました。恐ろしすぎる。
http://www.jmuk.org/diary/2007/09/04/0

五日目

 展示企画の撤収と、クロージング。
 海洋地球SF賞? の授賞式がなんでまじってるんでしょうか。無駄にながいし、つまらないしで会場全体が死んだような雰囲気に。途中帰る人も続出。少しは空気読め、というのはこれに限らず色々な場面で言いたくもなった。
 絶対に見ておけ、と言われたワールドコンの引き継ぎは行われずじまい。それとも、実行委員長がデンバーの実行委員長に挨拶のついでのように何かを渡していたけど、あれ?


 そのあと、日本のSFファンと話がしたい、というイギリス人のファンがコンタクトを取ってきたので、そのひとも交えてお昼。ここでも通訳はid:cataly神(一応健闘したけど、結局catalyさんの方が分かりやすい英語をしゃべるので、後半は通訳してもらった)。結構日英の違いとかが聴けていい会食になりました。ディスクワールドってそんなに人気なのな。

暗黒星雲賞

 個人的には、バッチも付けずに手ぶらでやってきて門番の人に押しとめられるテッド・チャンが……。
(同時に門番ボランティアをやっていた友人がチャンに気付いてなんとかなったそうですが)