ロミオとロミオは永遠に

ロミオとロミオは永遠に〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

ロミオとロミオは永遠に〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

ロミオとロミオは永遠に〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)

ロミオとロミオは永遠に〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)

 圧制的な大東京学園で、高校生たちは20世紀サブカルチャーに浸っていた――次から次へと繰り出されるネタの数々がさっぱり判らなかったのは悔しかった(と同時に、すこし安堵した)が、脱走にかける少年たちの緊迫感がよく描けていた。
 しかし、登場人物がいささか類型から脱していなかった点や、逃避にしか見えないオチは残念。