シンギュラリティ・スカイ

シンギュラリティ・スカイ (ハヤカワ文庫SF)

シンギュラリティ・スカイ (ハヤカワ文庫SF)

「わたしたちを楽しませてくれますか?」ある朝、新共和国の辺境惑星ロヒャルツ・ワールドに降りそそいだ携帯電話から聞こえてきた不思議な声は、住民の語る「物語」と引き換えに、3つの願いをかなえはじめた……

 という冒頭の引きに期待したような突き抜けたバカらしさというのはほとんど無く、下らない受け狙いのようなシチュエーションがあまりに恣意的にちりばめられているだけだった。
 世界観の中心にある超人工知能エシャトンについてほとんど語らないというのも技法の一つだとは思うが、それならそれでもっと魅力のある物語を構築してもらいたかったもの。