伝わる言葉、伝わらない言葉

 最近、不用意な言葉で相手の気分を害してしまうことが多い。昔からその嫌いはあるが、このところその頻度が高くなってきたように思える。
 自分としては率直に感想や意見を述べているだけだし、意見の場合は建設的であろうと努力しているし、いずれにせよ誠実な対応をしているつもりではある。しかし、相手にはそれが伝わらないのだ(まあ、我ながら伝わりにくい態度をしているとは思う)。

 趣味の範囲とはいえ文芸を扱っていることもあり、発信という行為についてはよく考えさせられる。言葉は、もっとも明確な発信手段だが、それすらも伝わらないことがある。伝わらない発信は誰にとっても無為であり、歪んで伝わる発信は発信者にとっては災厄である。
 幾ら自分が誠実だと内心思っていても、率直さがマイナスにとられているようでは逆効果である。相手にとって、自分は不快な奴ということになってしまう。発信の内容はいいとして、そろそろ体裁を見直す必要がありそうだ。