紅梅は夜に香る/緑風は刃のごとく

 彩雲国物語11,12冊目、本編9,10巻。

 いつでも頑張りすぎる友人を横に見て、身の丈しか努力をしない生き方を身をもって示そうとしてきたつもりなので、蘇芳とはそれなりに馬が合うかも。

 マリみてもそうなのだけど、「実はこうだったんだよ、なんて誰も思わなかったでしょ、すごいでしょ」という作者の声が聞こえてきそうな最後の種明かしが目立つ。その割に伏線はあからさまだったり、薄っぺらかったり。まあ、最近世界で一番売れているという〈ハリー・ポッターからしてそういう構造なんだから、その程度なんだろう、色々と。

 しかし、相変わらずその巻の内容以上に続きへの引きが上手い作品。