零式

零式 (ハヤカワ文庫JA)

零式 (ハヤカワ文庫JA)

 おすしチャンモエモエデスヨー!

 電車の中で読み出したら、前半部は馬鹿馬鹿しい場面が多くて思わず笑ってしまった。ただの怪しい人じゃん。
 閉塞社会から抜け出すことを夢見る少年少女というありふれたネタを、文字通り速度でぶっちぎるという単純な手法で追求した作品。オチもありきたりで目新しいことは一つもないのだけど、青春小説として楽しめるできだと思う。

 しかし、あのオチを用意しているのにあのルビ振りはまずいんじゃなかろうか。