ひとりっ子

ひとりっ子 (ハヤカワ文庫SF)

ひとりっ子 (ハヤカワ文庫SF)

 初めて読んだ短編イーガン。『ディアスポラ』しか読んだことがなかったので、ちょっと読むとまともな人間が出てきて一安心。
 形のある概念以外はどうも苦手で、物理も力学しかわからない自分には、量子力学に基づいた多元世界解釈などというのは表面的な理解はできても、表題作で描かれるような、それに伴う悩みなどはさっぱりわからない。その他の作品で扱われるテーマについても似たようなもので十分に消化できたとは思えないが、それでも面白いのはイーガンの筆力のなせる技か。

 余裕をみて他のイーガンも読みますです。