京フェスレポート(合宿編・hatena版)
一昨日の夕方から昨日にかけて行われた京都SFフェスティバル(http://kyo-fes.web.infoseek.co.jp/cgi-bin/Kyo_fes/wiki.cgi)のレポートである。
すべての道は京大に通じる
昨年同様、SFのイベントを通じて知り合った友人と夜行バスで京都へ。今年は例年と違い、昼の本会が日曜に、合宿が土曜に行われる合宿先行型であったため、土曜の日中は喫茶店などで時間をつぶすことに。
会場のある京大付近へ向かおうとするも、途中で道を教えてくれた方が間違ってたり、とりあえず前に進んでみたりと迷走を繰り返してしまった。吉田寮なんかも見ることができたから、まあいいか。
SFコンベンションは初めてなのか、心細そうにしている大学生らしい人が結構いたので、無駄になれなれしくしてオープニングまでの時間を繋ぐ。SFはあまり知らないけど東浩紀が何か喋るらしいから、という理由で参加した人たちだったらしい。恐るべし、東効果。
おまえら、SF大会でこれやったら暗黒星雲賞だぞ
オープニングは、著名人紹介用のメモすら用意されないぐだぐだっぷり。
続いて行われた、初の試みになるSFクイズ大会。くじでランダムに決められたチームで、○×クイズを勝ち抜く方式、だったはずが……。
第一問「ニュー・スペース・オペラをすべて重ねると厚さが20cmを超える」
でほとんどのチームが○を申告して脱落。曰く、
「検証するつもりだったのですが、一冊忘れてきたのでできません。でも、たしか17,8cmでした」
第二問「ファウンデーションの台湾でのタイトルは『基地』である」
に残存5チーム中4チームが誤って優勝決定。
30前後のチームが2問で1チームに減る○×クイズって……と会場騒然のところ、某編集者から、「日本と同じで違う訳題なんていくらでもある」と横やりが入って仕切り直し。
その後も、自分たちで用意したメモを読み上げては首をかしげたり、そもそもメモが読めない司会進行に、先ほどの編集者の「暗黒星雲賞だぞ!」で、一同爆笑。
秋の夜長に
合宿一コマ目は、シルヴァーバーグの法則*1に対抗すべく年齢制限が引き下げられた「若者の部屋」へ。コンベンション常連組と、主に東浩紀目当ての初参加者が集まって色々と。SF研はSFをやっていないので個人でやってる、という人もいれば、理系キャンパスにも文系キャンパスにもSF研がない大学も。
二コマ目、「翻訳講座」では辞書の使い方から始まって、初心者が陥りやすいミスなどが丁寧に解説され、非常に勉強になった。しかし、いざ翻訳しようにも最近体力が……。
三コマ目の「若者の知らないSF用語講座」には若者代表の一人としてゲスト出演。ハードSFと本格SFの違いといった今更聞けない用語から、EGOBOOのような聞いたことがない用語まで、大勢の人が歴史的経緯もふまえつつ面白おかしく解説。大いに勉強になった――以上に、自分の未熟さが痛感された。
四コマ目は海外短編ベストの部屋へ。国書刊行会の未来の文学や河出書房の奇想コレクションもきちんと押さえておかないと、あまりに多くの名作を逃すということに気づき始めた最近。その前に、SFマガジンくらい購読すべきなのかもしれないが。
企画終了後は例によって大広間でいろいろな人と話を。先週行われたばかりのコンタクト・ジャパンの話などが面白かった。
*1:SFファンの平均年齢は一年に一つずつ上がる